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2010年3月11日木曜日

中外製薬のC型肝炎治療剤ニタゾキサニドの薬理から海外臨床まで

大阪大学院医学系研究科消化器内科の林紀夫教授は、09年11月のBIO Clinica(24巻13号1188頁)で中外製薬が開発中のC型肝炎治療剤ニタゾキサニド(NTZ)の薬理から米で実施されている臨床試験までを概説し期待を述べた。
NTZは米Romark社で創製された化合物であり、寄生生物や細菌に対し広範囲にスペクトルを有するニトロチアゾールベンザミド誘導体である。
同剤はすでに海外において寄生虫による下痢症の適応を得て市販されている経口剤であり、インビトロでのHCV、HBVに対する坑ウイルス活性が確認されたことから、現在C型肝炎に対する抗ウイルス剤として、ペグインターフェロン(PEG-IFN)とリバビリン(RBV)との3剤併用による開発が進められている。
これまでにジェノタイプ4のC型肝炎患者を対象とした臨床試験では、NTZとPEG-IFN/RBVの3剤併用により79%のSVRが得られ、PEG-IFN/RBV群の50%に比べ有意に高い効果が報告され、現在は米においてジェノタイプ1の初回治療例、PEG-IFN/RBV療法に対するノンレスポンダーを対象とした臨床試験が進行中である。

同剤は小児を含め広く安全性が確認されていることから、高齢化が進む日本のC型肝炎患者に対し安全に使用できることが期待される。

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